理事長所信

第61代理事長 豊田 啓勤
有限会社トヨダ 取締役

2020年度スローガン
「青年らしい志を立て、共に楽しもう」

はじめに

年齢を重ね、多くの事を知り、経験を積み重ねて人は成長していきます。若い頃は1日が長く感じ、1年間の間には新たな機会の提供が多くあります。しかし、大人になると新たな発見に出会う機会は少なくなり、既に経験したことの繰り返しとなり、1日があっという間に過ぎ去り、1年が終わります。そんな中、我々はこの青年会議所を通し、多くの機会の提供を受けることが可能です。八代青年会議所も60年という長い歴史の中でメンバーや市民に対し様々な機会の提供を行い続けてこられました。61年目を迎える今年度、その機会を活かし、青年と呼ばれる今だからこそ、全力で新たなことに挑戦し、1分1秒を一所懸命に生きていきましょう。私と共に、今年度を経験多き1年とし、少しだけ違う自分と出会える一歩としましょう。

会員拡大とアカデミーメンバー
行動を起こすにあたり、数の力は大きいものであり、その行動力のベクトルが一致した時にその推進力は大きなものとなります。過去には会員数が100名を超えていた八代青年会議所も今年度は58名からのスタートです。これまで以上に地域から必要とされる団体へと昇華していくためにも、志を同じくするメンバーの拡大を行い、共に、明るい未来を共有したいと願います。同じ志をもった仲間は貴重な存在であり、変え難い時間を共有することでその関係は更に素晴らしいものへと昇華します。貴重な時間だからこそ、共有したいと思える仲間を増やしていくことが大切です。そして、今年度は定款にビジネスの機会が加わってから最初の拡大運動の年です。会員相互のビジネスの機会も会員拡大と連携させていきます。さらに、近年の会員数におけるアカデミーメンバーの占める割合は大きく、JAYCEEとしての経験が豊富なメンバーが少なくなってきています。アカデミーメンバーであっても、各地で活躍の場を構築しているメンバーも多くいますが、その方は青年会議所から提供される機会をうまく捉えていった結果であると考えます。多くのメンバーにその機会の提供がなされるよう、新規入会者やアカデミーメンバーへのフォローアップを実施し、メンバー一人ひとりが能動的な行動を行うことができる質の高い団体となるように努めます。

地域の魅力の醸成
我々の生き方を語るうえで欠かせない郷土やつしろには多くの魅力があり、その恩恵を賜りながら我々は生活しています。その魅力の1つに八代城跡があり、2022年には築城400年を迎えることとなります。八代城には古麓城から麦島城、松江城という変遷を経た歴史や、一国一城制の中で二城が許された歴史等の他の地域にはない魅力があります。このような魅力を築城400年に向けて醸成していく必要があり、八代城跡を地域からより愛されるシンボルへと発展させていきたいと考えます。そして、全国城下町青年会議所連絡協議会とも連携を図ることにより、これまでにない視点での醸成の推進や、より多くの方を巻き込むことができる手法の検討を行い、築城400年を見据えた展開を行うことが可能となります。さらに、近年の自然災害の猛威は影響が大きいものが多く、熊本においても熊本地震や豪雨による被害がありました。八代地域においても大規模地震や球磨川の氾濫といった可能性があり、それらが発災してしまった時の被害は計り知れないものがあります。大きな自然の力の前では、我々の力は無力ですが、その被害を最小限にとどめる減災という考え方を我々は知っています。そのためにも災害発災の前に、青年会議所が持つネットワークを活かすことのできる備えに取り組んでおくことで、市民の日々の安心に結び付くと考えます。

会員のグロウアップ
人間は生涯成長することが可能であり、その歩みを止めなければ自分の理想とする人物になれると信じています。青年として、成長途中である我々はまだまだ成長の可能性があります。我々は、青年会議所という団体を活用し、これまで以上に個人の成長を図り、地域のリーダーとして活躍する必要があります。そして、その行動が周囲へと波及し、ポジティブな変化を起こすことで、八代青年会議所という団体の価値創造につながると考えます。一人ひとりが最高に格好いい青年経済人であるという自覚溢れる団体としていきます。そして、世間においても、これまでの情報化社会から更にソサエティ5.0といった社会システムの進化も提唱されており、経済発展と社会課題の解決の両立が目指されております。これまでもこれからも、社会では劇的な変化が起こり、今の当たり前が数年後の当たり前ではなくなっていくかもしれませんが、その流れに取り残されることのないやつしろでなくてはなりません。今後のやつしろを創造してくれる子どもたちが、多様性社会に対応できるように、あらゆる可能性を信じることができる、健全な成長育成のための学びある楽しい経験・体験を提供していく必要があります。子に過ぎたる宝なしです。我々による機会の提供で子どもの可能性を更に広げていきます。

SDGsの推進
公益社団法人日本青年会議所第159回総会において、全会一致でSDGs推進宣言が採択され、青年会議所は日本一SDGsを推進していく民間団体として活動を行っています。これは、これまでの青年会議所が行ってきた活動の多くが、SDGsの目標とリンクしており、明るい豊かな社会への目標達成の指針としても有効なものであるからです。そこで、八代青年会議所においてもSDGsをこれまで以上に推進し、地域社会への浸透を図っていきたいと考えます。国連が掲げている2030年の目標達成への一助をやつしろが担っていきましょう。そして、青年会議所の取り組みの一つとして、各地域が抱える問題に対して持続可能な解決策をもたらすため、課題を特定し、地域社会を巻き込み、行動を起こす団体としての活動があります。やつしろにおいても地域が抱える問題は多くあり、その問題に対しての課題の把握やどういった地域団体との協力が必要であるかを再認識することにより、今後の事業を構築するうえでの選択肢の幅を広げることが可能となります。青年会議所を知らない市民が、我々が地域社会の課題解決策を提案したと知り、感謝をしてくれた時に、我々が真に正しい能動的市民だと認識できます。

組織の運営
我々の運動・活動を行ううえで最も青年会議所らしいと思われるのが事業計画書の作成です。そして、その事業計画書を基に、数多くの会議を行い、メンバーの審議を経て、事業が実行に移されます。会議に臨むにあたり、作成者はしっかりとした準備を行い、ルールに則った上程が必要となります。同時に、会議の参加者はその事業計画書に真摯に向き合い、建設的な意見を出していきます。作成者に怠慢があったり、参加者からの意図の無い質問や代替案の無い意見が出たりすると、会議は全く機能しません。作成者と参加者が互いに尊重し合える会議を設営することが組織を運営するために重要であると考えます。そして、事業計画書の作成の中で予算書の作成があります。予算書の作成の過程の中で、作成者は我々が獲得すべき公の利益についての認識を深めることができます。運営面からも作成過程のサポートをしっかりと行っていくことで、会費により捻出される事業費が効果的に活用されることにもつながります。予算の大小ではなく、事業計画一つひとつをしっかりと構築していくためにも、組織運営という役割は重要なものであると考えます。しっかりと意識をもって会議に臨むだけで、会議はスムーズに進行します。より効果的で効率の良い会議を行っていきたいと考えます。さらに、対外への組織の広報も重要な活動です。青年らしい素晴らしい運動・活動を行い、それを広く発信することで、地域からの信頼獲得へとつなげていきます。そうすることで、我々の運動・活動にもっと誇りをもてると信じています。

最後に
まずは、私たちが活動を行うにあたり感謝すべき所属する会社や家庭があります。それらをないがしろにしながら青年会議所活動を行っても、明るい豊かな社会は作れません。だからといって、何の行動を起こさないのでは、これも明るい豊かな社会を作ることにはつながりません。行動をより良く起こしていくためにも青年会議所を楽しみ、その笑顔を会社や家庭に共有しましょう。そして、積極的に青年会議所の活動にメンバー以外を巻き込みましょう。その和が広がりをみせた時に、より良い地域社会になると信じています。そして、青年会議所には素晴らしい出会いがたくさんあり、時には人生を変えるような出会いもあります。全国には694青年会議所があり、世界を見れば113の国に国家青年会議所があります。今年度は多くの機会を活かし、人生を変えるような出会いがあるような年にしていただきたいです。多くの人とつながり、自分を俯瞰的にとらえることで、今までとは違う視点から人生を楽しむことができると信じています。さらに、今年度はメンバー一人ひとりに青年らしい志を立てていただきたいです。志定まれば、気盛んとなります。今しかできないことを全力で推進していくことで能動的市民となり、影響力のある人材へと成長できると信じています。
共に楽しみながらこれからの八代を創造してまいりましょう。

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